平成23年11月の読書記録

11月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3635ページ
ナイス数:34ナイス

ぷちます! 3 (電撃コミックス EX 135-3)ぷちます! 3 (電撃コミックス EX 135-3)
スペパプブさん、親切なのに食用なの(^^;
読了日:11月02日 著者:バンダイナムコゲームス,明音
まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」 (1) (角川コミックスエース)まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」 (1) (角川コミックスエース)
最初に読んだのが「ゆかい」版だったので、思いっきり正統派のこちら版に違和感しきり(^^;
読了日:11月04日 著者:石田 あきら
完全版 摘出―つくられた癌 (新風舎文庫)完全版 摘出―つくられた癌 (新風舎文庫)
登場人物の行動が意味不明すぎる。内部告発するつもりだったら「つくられた癌」なんかつくらず、そのまま告発すれば良いだけ。実際に癌ではない健常側を摘出してしまっているのだから、申し開きのしようがない。何故、変な工作をしなくてはならなかったのか理解不能。なぜ危ない橋を渡る必要があったのか全然解らない。一方の被害者側も、あんな妙なところで矛をおさめることが出来るとは思えない。掌返しで一気に態度を豹変させる愛人・看護婦の心理状態についても同意いたしかねる。医療面の描写はまだしも、基本的な人間描写の面がいただけない。
読了日:11月06日 著者:霧村 悠康
ぷちます!(2) (電撃コミックス EX)ぷちます!(2) (電撃コミックス EX)
スペパププさんについて調べるために再読(^^;
読了日:11月08日 著者:明音,バンダイナムコゲームス
火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
経済面では先が見えない昨今、「信用創造」でイケイケだった本書の時代背景とは全く逆なのかもしれないが、経済的に困窮する人が溢れ返るという点では共通する点も多い。本書ではカード地獄から人々を救う役割として描かれる弁護士さんだが、現在地またに溢れるCMの多さから考えると新たな稼ぎ頭として躍り出ている感もあり。新たな「火車」の軸となり得るとCMを見る度に思う。
読了日:11月14日 著者:宮部 みゆき
天体の回転について (ハヤカワ文庫 JA コ 3-3)天体の回転について (ハヤカワ文庫 JA コ 3-3)
小林泰三一気読み週間。「海を見る人」系統かと思いきや角川ホラー文庫の残滓を引き摺った中途半端な短編集。ハードSFとグログロホラーが融合しきれず斑に醜い姿をさらしている印象。元ネタを消化しきれない下手なパロディも鼻につく。「盗まれた昨日」は「盗まれた明日」の本案兼、自作の「垝憶」のセルフパロディなのだろうけれど、自我と記憶の扱いや解釈が中途半端過ぎて乗れない。一番面白かったのは「ブライキング」だったとはなんとも(^^;
読了日:11月16日 著者:小林 泰三
臓物大展覧会 (角川ホラー文庫)臓物大展覧会 (角川ホラー文庫)
軽いテイストの作品も多く「SRP」は「AΩ」続編としても通用する面白さなのだけれど、タイトルと装丁が読み手を選びすぎる。小林泰三一気読み週間でなければ手に取ろうとも思わないセンス。
読了日:11月17日 著者:小林 泰三
人造救世主 (角川ホラー文庫)人造救世主 (角川ホラー文庫)
9番目の改造人間が組織を裏切って闘うという設定は「サイボーグ009」であり、世界征服を目指す組織の怪人たちが戦闘員を率いて次々と襲いかかってくる展開は「仮面ライダー」でしかない。そこにタイムリーな「バルス」まで仕込んであるなんて、オタク心の擽り方が上手い。戦闘員がイエス・キリストとしか思えないところはサラッと流しておいて、ヒーロー役が実は「人類の敵」であったと言う持って行き方はオチとしては弱い。闘いの収束を待たず、「そこ」で終わっちゃうの……というのが正直な感想。
読了日:11月18日 著者:小林 泰三
ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η (講談社文庫)ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η (講談社文庫)
S&Mシリーズはは連作長編だと思っていたけれど、Vシリーズから雲行きがおかしくなり、四季シリーズでついに長大なサーガの存在が明らかにされた。Vシリーズ後半からGシリーズに入ってからは臆面もなく、一作ごと独立した作品というより全体世界の一片として提示されている様に思う。真賀田四季は既に生死を超えて遍在している。「女王」シリーズは明示的に取り込まれたが、どのような形で「スカイ・クロラ」を飲み込むのか興味深い。
読了日:11月19日 著者:森 博嗣
謎解きはディナーのあとで 2謎解きはディナーのあとで 2
ミステリ風味の頭の体操、ユーモア仕立て。影山の出自が一番の謎かもしれない。どう考えても執事にはむいていない性格。風祭警部側の視点から見た作品も読んでみたいところ。
読了日:11月24日 著者:東川 篤哉
家に棲むもの (角川ホラー文庫)家に棲むもの (角川ホラー文庫)
ホラーというよりグロに一直線の作風だけれど、まだまだ突き詰め方が足りない。「食」に焦点を結ぶには排泄も避けては通れない。生と性と死、食と排泄。もっと突き抜けた展開を期待するのだけれど、半端な落としどころに着地してしまう物足りなさ。
読了日:11月28日 著者:小林 泰三
イナイ×イナイ (講談社ノベルス)イナイ×イナイ (講談社ノベルス)
「α」を待たず「η」から本作へ移行。キャラクター紹介が済んだばかりだったので、丁度良かったかも。那古野から東京に舞台を変え、新キャラも沢山いるけれど馴染みの方々も多い。Gシリーズの海月の役割を担うのがバイトの彼氏なのか。横溝正史張りの古い閉鎖された館を舞台とする密室殺人という「探偵小説」の王道。浮き世離れしたお嬢様と身体障害を抱えた使用人。遺産相続にまつわるどろどろした人間模様。しかし、やっぱり森ミステリ。真賀田四季を頂点とする天才ピラミッドの中では、萌絵と保呂草氏は同レベルなのかな。
読了日:11月29日 著者:森 博嗣
キラレ×キラレ (講談社ノベルス)キラレ×キラレ (講談社ノベルス)
Gシリーズの完結を待たずにXシリーズを読み進む。小川さんの過去の事件が、どの時系列で「本編」に繋がってくるのか興味深い。保呂草氏と萌絵の接点については「捩れ」を再読する必要性を感じてきた。検索すれば森作品全体の時系列を整理して、タイムラインに並べてくれているサイトもあるのだろうけれど、これは各自で行うべき作業なのでしょう。柑橘系のくだりは、犯人が現場にいたことを自ら明かしてしまったという「在証明」ですね。親切な種明かしを排除して、読者に委ねる森スタイル。
読了日:11月30日 著者:森 博嗣

2011年11月の読書メーターまとめ詳細
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