2009年02月の読書記録

2月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4348ページ

今こそ知りたい資産運用のセオリー今こそ知りたい資産運用のセオリー
株式投資は不況時に増やす。債権投資は好況時に金利上昇に伴って債券価格が下落した際に増やす。投資するときは分割して買い下がる。売るときも分割して売り上がる。相場が反転しても後追いはしない。外貨相場については国際通貨研究所のサイトでPPP図を見る。割高圏で外貨売り持ち高をFxで行う。割安圏に下がったらヘッジを外す。と、言うフレーズが何を指しているのか全くわからない現状では手を出さない(^^;
読了日:02月28日 著者:竹中正治
下北サンデーズ (幻冬舎文庫 い 32-2)下北サンデーズ (幻冬舎文庫 い 32-2)
同名テレビドラマのノベライズなのか?…と感じてしまうほどのクオリティの低さ。一例を挙げれば八神の自殺未遂で病院に駆けつけた場面で、サンデーズメンバーが病室に入る前と後の二回、母親が「あなたたちがサンデーズなの?」と問いかけるといったチグハグな描写が代表だ。Wikiで調べてみたら原作は連載小説で、連載終了と同時にドラマ化になったという、思っていたのとは逆のパターンだったそうだ。と、すればチグハグな描写や矛盾は連載小説を単行本にまとめる際のミスなのだったのだと解釈できないこともない。それにしても、やっぱりお粗
読了日:02月28日 著者:石田 衣良
愛がいない部屋 (集英社文庫)愛がいない部屋 (集英社文庫)
タワーマンションを舞台にした短編集。最初の作品で意味ありげに登場した老婦人が、予想通りにタイトル作であり最終作で全体を〆る構成になっている。とはいえ、各短編は舞台が共通している以外には、あまり濃厚なつながりはないと感じた。良くも悪くも普通の石田衣良。このタワーマンションが、後のブルータワーだ…なんて裏設定でもあったら大いにびっくりするのだけれど。
読了日:02月27日 著者:石田 衣良
恋は、あなたのすべてじゃない (青春文庫 い- 20)恋は、あなたのすべてじゃない (青春文庫 い- 20)
エッセイと言うか作家のインタビューを本人とは別のライターが構成したのでしょう。話し言葉で綴られていることもあり、文章を読むと言うより講演を拝聴している感じでスラスラと読み進められる。講演を聴いているのに相ふさわしく二時間弱で読了。唯一最大の問題は大人の女性に向けて語られている本書に対して、私自身は講演対象では全くなかったことですね。自由な恋愛を薦めるのは結構だけれど、病気にだけは気をつけて欲しいな…と。
読了日:02月26日 著者:石田 衣良
1ポンドの悲しみ (集英社文庫)1ポンドの悲しみ (集英社文庫)
巻頭に子供やら小動物が死にそうになる作品を載せるのは反則だと思う。以前も石田衣良には同じ手でやられたことを思い出した。巻頭作以後は30代男女のラブストーリー。なにやら妙にくすぐったいなあ。プレゼントは贈る側の楽しみだ…というフレーズが心に落ちました。後は余韻を味わったり行間を読んだりせず、とにかく一気呵成に読み進めてしまいました。きっとくすぐったさ、気恥ずかしさのためでしょう。この後、もっと恥ずかしそうな石田衣良作品が続くので、ちょっとプレッシャーを感じているところ。
読了日:02月25日 著者:石田 衣良
超簡単 お金の運用術 (朝日新書)超簡単 お金の運用術 (朝日新書)
と、いうことでETF一押しの本書。論は明快で説得力もある。ネットで調べてみたら海外ETFを盛んにプッシュしているのは楽天証券だということで、本書でも数回触れられている自社に対する利益誘導の疑いは無きにしも非ず。残念ながらETFの購入に際して、初心者向けの記述はないのでちょっと敷居が高い。ことに海外ETFはネット証券に当たってみても、扱いがない証券会社もあったり、扱っていても外貨の入手方法が特殊だったり、思い立ったらすぐ…という感じで投資するわけには行かないみたいだ。そもそも最低いくらから投資できるかも分か
読了日:02月24日 著者:山崎 元
知らない人だけが損をする投資信託の罠知らない人だけが損をする投資信託の罠
「だまされるな」は投信を買うなと言う内容ではなく、むしろ選んで買えという本だった。ざっくり大雑把に内容を言ってしまえば「アクティブ投信は手数料が高いだけで、リスクに見合うリターンは期待できないから、インデックス投信を積み立てて買いなさい」ということだ。本書ではさらに論を進めて、インデックスでも投資信託は手数料が高いから、インデックス投信が投資している株を市場で買い入れてインデックス投信と同じ内容を自分で作りなさい。そうすればインデックス投信と同様のリターンを期待できて、しかもコストを削減できるという論旨だ
読了日:02月21日 著者:
ジェネラル・ルージュの凱旋(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫)ジェネラル・ルージュの凱旋(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫)
これ、面白いか?…と言うのが読了直後の正直な感想。かっこつきの「お医者さん」なので医療が正しく描けないのは、これまでの作品で判っていたことだ。脳死では心臓は止まらない。総ビリルビンが20を超えるアルコール性肝硬変患者が吐血したら、高アンモニア血症から肝性脳症必発なので悠長に歌ってなどいられない。それは置いておいても臨床経験が乏しい姫宮が迅速なトリアージを進めていく場面では、またしてもげんなり。医療において診断という技量はは一見パッシブに見えるけれども、治療手技というアクティブな面と表裏一体だ。理学所見をと
読了日:02月20日 著者:海堂尊
ジェネラル・ルージュの凱旋(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫)ジェネラル・ルージュの凱旋(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫)
森博嗣にも同時期の出来事を奇数章、偶数章で二分冊にした作品があったが、こちらはもっとライト。重層的な構造ではなくて単に「同時期の出来事を平行して並べていますよ」という感じ。それにしても姫宮が全く「氷」っぽくないのはいかがしたことか。速水のキャラクターと口紅と言うアイテムがそぐわないことこの上なし。下巻でどう化けるのかに期待。
読了日:02月18日 著者:海堂尊
投資信託にだまされるな! Q&A―投信の疑問・解決編投資信託にだまされるな! Q&A―投信の疑問・解決編
前作に比べても更に具体的になっている。惜しむらくは書籍化された時点で情報が固定化され、古くなっている点だ。本書では積み立て機能がないと言われていた楽天証券も、調べてみたら2008年には積立て機能が実装されていた。基本的な知識を書籍で学び、実際に即した知識は日々アップデートしていかないといけませんね。具体的な例が盛り沢山なのだけれど、そのまま使うのではなく、基本路線を押さえた上で現在の情報を調べた盛り込んでいく必要があります。
読了日:02月17日 著者:竹川 美奈子
投資信託にだまされるな!—本当に正しい投信の使い方投資信託にだまされるな!—本当に正しい投信の使い方
勝間和代お金は銀行に預けるな」も結局は投資信託をお勧め本するだった。けれど、金融商品一般について広く浅く敷衍する内容だったので、投資信託のみに話を絞った本書の方がこと具体性に限っては数段上と感じた。啓蒙書とガイドブックの違いと言えば良いか。なんといっても具体的な商品名と購入すべき証券会社、月々の購入額まで具体的に指南してくれるのはありがたい。もっとも本書が発行されてから既に2年が過ぎ、さらに100年に一度と言われる株価下落、不況の最中にある現在、本書の具体例が現状に即しているかどうかは初心者たる私には判
読了日:02月15日 著者:竹川 美奈子
螺鈿迷宮 下 (角川文庫)螺鈿迷宮 下 (角川文庫)
あまりにも「思った通り」の展開で、ミステリとしては面白みがない。伏線がまったく隠されておらず見え見えのあけすけで、ひょっとしたら隠すつもりはないのかと深読みしてしまう。ネタばれとなるので、詳細は省略。ただ、昨今の医療行政の行き詰まりに起因する医療者の立ち去り型サボタージュ、居座り型サボタージュなどという言葉が氾濫する世相を鑑みると、更に一歩進んだ形での積極的サボタージュが起きても不思議はない気がする。
読了日:02月13日 著者:海堂 尊
螺鈿迷宮 上 (角川文庫)螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
上巻で既に白鳥が登場するところが今までの「バチスタ」系とは違う点。逢いたかった氷姫は想像していたのとはかなり違ったキャラクター。前二作でミステリとしてはあまり捻りがない作風だと分かっているので、どんでん返しには期待せずストーリーを追っている。ネタばれになるので、ここでは削除。
読了日:02月12日 著者:海堂 尊
この写真がすごい2008この写真がすごい2008
写真雑誌などを見ていると、結構見かける写真が多かったかな。解説が向かいのページに載っていると、ついつい解説を先に読んでしまうことが多かったりして。普通の「写真集」とは違う読み方になりますね。写真を見ていただけでは気付かない点を指摘されて、まじまじと写真を見直すことも多々あり。とはいえ、コストパフォーマンスは高くはないと感じる。「2009」版が出ても、立ち読みとか図書館で読もうとは考えるけれど、購入まではしない可能性が大。
読了日:02月11日 著者:
アイデアマップ 脳をフル稼働させるマインドマップの新メソッドアイデアマップ 脳をフル稼働させるマインドマップの新メソッド
結局のところマップ自体はマインドマップとまったく同じ。教え方が違うぞ…と言うのが、この本のウリ。年配の女性らしい感じがそこかしこで感じられる。小林幸子に「型があっての型破り」という、あの名言を授けてもらったみたいな気がするよ。
読了日:02月10日 著者:ジェイミー・ナスト
いけちゃんとぼくいけちゃんとぼく
前評判で泣けるとは解っていたけれど、あんなに引っ張った挙句、いきなり来るとは思いませんでした。先日読了した「金の話」と重ねてみると、自身の幼少期から引っ張ってきたネタもあるのでしょうね。短い間…という独白には鴨さんが重なるのかもしれませんね。などと思いを馳せると、また泣けてしまいますね。
読了日:02月07日 著者:西原 理恵子
ナイチンゲールの沈黙(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)ナイチンゲールの沈黙(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)
SFになってしまった。倒叙ものですらない。作者は現役医師という触れ込みなのだけれど、医学的描写に納得がいかない部分が多過ぎる。末期のアルコール性肝硬変患者が、歌ったり外泊したりまともな話をしたりした挙句、あんなに穏やかな最期を迎えるなんて観念上の夢物語過ぎる。ノートPCでリアルタイムに仮想3Dモデルを構築する部分にもその筋の方から突込みが入るだろうけれど、これはテクノロジーの進歩で何とかなる範囲だ。近未来SFの範囲で何とか納得もしよう。しかし、吐血してきたビリルビン10越えの肝硬変患者の病状、病態、治療に
読了日:02月06日 著者:海堂尊
ナイチンゲールの沈黙(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)ナイチンゲールの沈黙(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)
上巻では田口が奮戦するのみというのは、バチスタと同じ。アルコール性肝硬変患者が静脈瘤破裂を来たして「チームバチスタ」の大学病院に運び込まれるのだけれど、その後の取り扱いに違和感バリバリ。吐血の現場に居合わせた看護婦がいきなり静脈瘤破裂と診断してしまうのもすごいけれど、黄疸がある患者の吐血だから、当然考えてしかるべきなので、ここは許そう。しかし、救急外来に運び込んで、救急部の医師が処置するにしてもSBチューブを挿入してそれでおしまい…というのは最近の医療を描いた作品としてはどうよ、と言わざるを得ない。内視鏡
読了日:02月04日 著者:海堂尊
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) (よりみちパン!セ)この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) (よりみちパン!セ)
全部の漢字に振り仮名が振ってある子供向けの本だと思って、甘く見ていたら思ったより懐が深かった。でも、漫画家の本なのに字だけで1365円は高いぞ…と思ったのも正直な話。
読了日:02月01日 著者:西原理恵子

読書メーター